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■少女風鈴
Girl wind bell
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少女風鈴 』
2006年6月5日〜9日 ( 三渓園100周年企画公募展)
横浜三渓園内 < 旧燈明寺本堂 >

○素材
「少女風鈴」(2体):プラスティック板・プラスティック・ガラス(既製)
           ビーズ(スワロフスキー)・絹糸・針金

◎コンセプト
夏を迎える景色の中で、風に揺れる風鈴の音色に、
自分自身や我が子、その過去や現在、そして未来を想う
「時」が静かに流れますように。

環境(風)の刺激に左右されて、無意識に反応してしまう状況を、
思考より離れたイメージのある下半身に置き換え、
風鈴の傘を少女のスカートに見立てています。

一体は燈明寺の一番風のあたる表側の入り口付近に設置し、
もう一体は風がまったくあたらない本堂奥に設置しました。
足を良く動かし、音を響かせる風鈴と、まったく動かず静かに
鑑賞者を見下ろす風鈴。
しかし、どちらも存在しているのです。
少女のスカートには、全て手作りで音色の違う江戸風鈴を使用しています。
一件同じに見えても、幼い時から感じ方も表現もみな違い、
この世に唯一無二であることを表しています。

会期中は照明をいっさい使わず、自然光のみでの鑑賞をして頂きました。
作品にまったく気付かずに通り過ぎる方、奥の風鈴を正座したままじっと眺める方、
風鈴の音色に耳を傾けにこにこと笑顔を見せる方、、、

鑑賞される方と、少女風鈴との間に、わたしには見えない「時」は流れていました。